不寛容な心と向き合う

今日の最大の危機は不寛容です。私たちは子供たちの教育に失敗しました。人生の意味や目的、確かな未来を与える教育です。失敗が積み重なって、過去にない暴力を生み、人類自滅の日が来るのではと心配です。

しかし、マララのような若者が立ち上がり、暴力ではなく平和を、過激主義ではなく寛容さを、恐怖ではなく勇気を選んでいます。答えは、日々の問題に立ち向かう個々人にあるのです。18年前、数百万人の仲間たちが103カ国で行進し、児童労働を禁じる国際法が生まれました。

私たちはグローバル化の時代に生きていますが、大きな断絶が一つあります。それは思いやりの欠如です。一人一人の思いやりを世界的な運動に転換しましょう。受け身ではなく、正義、平等、自由を導く変革の思いやりにしましょう。

☆彡 ☆彡 ☆彡

上記の文章は、マララ・ユスフザイさんと共にノーベル平和賞受賞されたカイラシュ・サティヤルティさんの授賞式講演の抜粋です(毎日新聞より)。文中にある「数百万人の仲間たちが103カ国で行進」とは、「児童労働に反対するグローバルマーチ」と呼ばれるもので、ACE代表の岩附由香さんや事務局長の白木朋子さんは、インドまで行ってこれに参加し、日本でも東京と大阪で開催しました。ACEはこの行進がきっかけで設立されたNGOで、僕はこの設立エピソードに感動し、2004年~2009年までACEの会員になっていました(ACE設立エピソードについては、こちらをご覧下さい)。2004年当時のACEは、NPO法人格の取得もしていなくて、会員数も50名に満たない状態でした。組織基盤は脆弱で、正直いつ潰れてもおかしくないと思えました。この団体には育っていって欲しいと願い、会員になり活動に参加していました。そのACEが今では大きく成長し、ニュースでも取り上げられるようになりました。とても感慨深い気持ちになると共に児童労働の解決に向けてのさらなる活躍を祈っています。

ちなみに僕は、カイラシュ・サティヤルティさんのお話も日本で聴いたことがあります。児童労働を経験したインドの少年と一緒に登壇され、体験談に基づく具体的な話をして下さり勉強になりました。

☆彡 ☆彡 ☆彡

僕は今でもACEの活動には共感しているし、応援もしています。ですが、木の花ファミリーへ移住することをきっかけに会員は辞めています。その理由を書いてみたいと思います。

児童労働だけではなく、環境問題や経済格差、貧困、戦争、紛争、テロリズムなど、今、世界では様々な問題が起きています。行動を起こし、それらの問題に直接関わり支援していく活動は尊いものであり、必要なものです。そこから多くの感動や笑顔が生まれています。ですが根本的な解決には、それだけでは不十分だと思っています。なぜなら、それらの問題を引き起こしているのは、私たち一人一人の心であり、そこに目を向けない限り、不調和の種は無自覚のうちに育ち続けるからです。僕は心と向き合い自分を変え世界を変える道を選びました。そして、お金もエネルギーもこの道のために使っているのです。

ACEのような活動と僕たちの暮らしは車の両輪であり、社会にとって共に必要なものです。互いの役割をしっかりとやり抜くことで心豊かな未来を築いていきたいです。

心を磨くことで調和した社会を生み出す木の花ファミリー。その暮らしの様子として、昨晩の大人ミーティングでのいさどんの話を紹介します。(あくまで僕の要約なので正確ではない部分もあるかもしれませんが…)


☆彡 ☆彡 以下、いさどんの言葉です ☆彡 ☆彡


NHKクローズアップ現代で放映されていた『広がる読書ゼロ~日本人に何が~』を観ました。そこでは、日本人の読書離れとそれに伴う弊害が言われていました。例えば、最近の学生の小論文は、閲覧する情報量は増えているが、持論の展開部分は乏しくなっていると言います。それを危機と捉えるか?僕はそう捉えません。本を読んで知識偏重になった人々が創ったのが今の社会です。みんな立派な持論を展開しますが、それが有効に働いているのでしょうか?思考し過ぎることは直観の妨げになります。今の若者は、インターネットの情報が有用かどうかを瞬時に判断すると言います。それは思考を超えた直観と言えます。新しい流れ、可能性を感じます。

本を読んできた政治家たちが選挙で語ることは、経済のことばかりです。みんなが経済を大きくすると言っていて、その方法が違うだけです。IPCC第5次評価報告書で、生活の変化が急務なことが提言されているのに、そのことに触れる政治家はいません。そして、それは国民にも言えます。日本人の8割以上が経済成長を望んでいるというデータがあります。そして経済成長を望んでいない人たちも、その理由は「経済格差が広がるから」「円安を誘導するから」など個人の生活に対する関心であり、環境への配慮が含まれていません。地球環境がこれだけの危機を迎えているのに、まだ個人の経済的豊かさが大きな関心ごとになっているのです。この先に未来はあるのでしょうか?

木の花ファミリーの集合写真です。
僕には明確なイメージがあります。いつかこの国を治める政治家たちが行き詰まり助けを求めて木の花ファミリーを訪れます。そして尋ねます。

どうすれば、この国を治めることが出来るのでしょうか?

それに対して、こう答えます。

ここの人々の暮らしを見て下さい。みんなが穏やかに助け合って暮らしています。それは制度や仕組みによるものではありません。人々の心がこのような暮らしを実現しているのです。心さえきれいになれば、すべては調和の元に治まるのです。


☆彡 ☆彡 いさどんの言葉はここまで ☆彡 ☆彡


カイラシュ・サティヤルティさんは講演で「最大の危機は不寛容」と述べています。ならば、なぜ不寛容な心が生まれるのか?種はどこにあり、どのように育っていくのか?を知ることが大切になります。問題解決に向けて活動することは、立派で必要なものですが、社会的に良いとされる活動をすることになります。そうすると活動しているだけで自分を肯定してしまい、自分を見ることがおろそかになる危険があります。すると、自分の中に不調和な種が残り、仲間との軋轢に繋がるかもしれません。それは波動として世界に広がり、問題を持続することになります。心磨きは必ず必要になるのです。僕たちが不調和な種に向き合い、みんなと調和した暮らしを続けることは、そんな人たちへのヒントとなります。そして、調和の波動を広げることが世界に影響し、問題を和らげます。だから、世界で起きていることに心を向けなら、目の前のことを大切にし、日々を営んでいくのです。

そんな木の花ファミリーの暮らし。

是非、多くの方に触れてみていただきたいと思っています。
11月30日開催「出張木の花塾@千葉」の様子です。


12月23日に開催される『出張木の花塾@船橋』はそのチャンスの一つです。そして、より深く木の花ファミリーの暮らしを体験されたい方には、来年の2月15日~3月14日まで木の花塾『一ヵ月の真学校』が開催されます。是非、参加をご検討下さい。それはきっと人と人、人と自然が調和した暮らしへの第一歩となります。



0 コメント:

Your left Slidebar content. -->